突然ですが、ここ数週間で花粉症が一気に悪化しました。
原因は、「砂糖」と「小麦粉(グルテン)」の摂取によるものです。
本記事では、花粉症と砂糖・小麦粉の関係や、花粉症に効く食べ物&習慣、花粉症に悪い食べ物&習慣について、実体験をもとに、わかりやすく解説していきます。
花粉症が砂糖と小麦粉で悪化しました……
普段はシュガーフリー&グルテンフリー生活
普段わたしは、砂糖と小麦粉をなるべく摂らない
「ゆるシュガーフリー&グルテンフリー生活」を送っています。
数年前からスタートした、この「砂糖断ち & 小麦粉断ち」の生活により、ここ数年は、花粉症の症状はかなり抑えられていました。
砂糖と小麦粉を2週間ほど摂取
2021年早春、色々ありまして、過食ぎみになってしまいました……(泣)。
毎食、お腹いっぱいになるまで食事をしてしまい、加えて、通常ならガマンできている「甘いお菓子」「デザート」「菓子パン」「調理パン」「スーパーのお惣菜」なども頻繁に食べてしまったのです。
ご存知のとおり、こういった市販の食べ物には、「砂糖」「ぶどう糖果液糖」「人工甘味料」などがたくさん使われています。
そして、もちろん市販のパンは「小麦粉」を使って作られており、「グルテン」が含まれています。
このような食品により、砂糖と小麦粉を、連日コツコツと、しっかり摂取し続けたわけです……。
出現した症状は?
砂糖と小麦粉を毎日摂るようになり、花粉症の症状は下記のように変化しました。
シュガーフリー&グルテンフリーをしていた時の症状を⇒【Before】
反対に、
シュガーフリー&グルテンフリーを辞めてからの症状を⇒【After】
としています。
《くしゃみ》
【Before】朝と就寝前にのみ出る
【After】時間を問わず頻繁に出る。外出すると特にひどくなる。
《鼻水》
【Before】くしゃみが出た時にのみ出る
【After】くしゃみが出た時以外でも頻繁に出てくる
《目のかゆみ・赤み》
【Before】目薬により抑えられている
【After】目薬をしていてもかゆみがあり、充血ぎみ。
これらのアレルギー反応は、砂糖や小麦粉を食べた1時間後に出現する日もあれば、数時間後に出現する日もありました。
また、上記以外に起こった身体の変化(出現した症状)は、
- 度々くちびるがむくみ、食事中に噛んでしまう(泣)
- 顔のむくみ
- 目の下のクマが消えない
- おりものが増える
- 小麦粉を食べた後には強烈な眠気
- 体が重い、ダルい
といった症状でした。
そして、精神面では、
- 甘いものやパンがもっと欲しくなる
- 食べ物のことを考える時間が増える
- 思考がぼんやりする
- 意欲の低下
といった状態になりました。
花粉症が悪化するだけでなく、体調も精神もスッキリせずに下り坂……。
「さすがにこのままではマズイ……!」と危機感を感じ、気合いを入れて、再び「砂糖断ち & 小麦粉断ち」の生活に切り替えました。
なぜ砂糖と小麦粉で花粉症が悪化するのか?
砂糖と花粉症(アレルギー)の関係性
砂糖により花粉症(アレルギー)が引き起こされる構造には、「コルチゾール」というホルモンが関わっています。
コルチゾールは、アレルギー反応を抑えたり防止するホルモンです。
しかし、砂糖を過剰摂取すると、抗アレルギーの働きをするコルチゾールの分泌が減ってしまうのです。そして、コルチゾールの分泌が減ると、アレルギー反応を抑えられなくなってしまいます。
【砂糖がアレルギーを引き起こす構造】
① 砂糖を過剰摂取する
↓
② 砂糖は吸収が非常に早いため、血液中に入り血糖値を急上昇させる
↓
③ 急上昇した血糖値を下げるために、膵臓(すいぞう)からインスリンがたくさん分泌される
↓
④ たくさんのインスリンにより血糖値は急激に低下する
↓
⑤ 血糖値の下がり過ぎは危険なので、今度は血糖値を上げるためにコルチゾールがたくさん分泌される
↓
⑥ このサイクルが続くと、コルチゾールを分泌している「副腎(ふくじん)」が疲れてくる
↓
⑦ 副腎がどんどん疲労し、アレルギー抑制作用があるコルチゾールの分泌が減少
↓
⑧ アレルギー症状を抑えられなくなり、アレルギーが出現
小麦粉と花粉症(アレルギー)の関係性
結論からいうと、小麦粉に含まれる「グルテン」により、腸内に炎症が起こり、アレルギーが引き起こされるという関係性があります。
「グルテン」はタンパク質の一種ですが、「グルテン」は人間の腸では分解されにくいという性質があります。そして、腸壁にへばりついたまま留まってしまい、腸の粘膜が弱ってしまうのです。
【小麦粉がアレルギーを引き起こす構造】
① 小麦粉(グルテン)を過剰摂取する
↓
② グルテンは腸内で分解されにくく、腸壁にへばりついて留まってしまう
↓
③ 腸壁に留まったグルテンは、粘膜にくさびのように入り込む
↓
④ 粘膜が傷つき、炎症を起こす
↓
⑤ アレルギー反応が出現する
花粉症に悪い食べものとは?
花粉症(アレルギー)に悪い食べ物は、「砂糖」や「小麦粉(グルテン)」が含まれる食べ物です。
また、乳製品に含まれる「カゼイン」も腸内環境に影響するため、アレルギー症状を引き起こす原因になります。よって、カゼインを含む乳製品も花粉症を悪化させるおそれがあります。
加えて、悪いアブラ(トランス脂肪酸)が含まれる、ジャンクフードやスナック菓子などの加工食品も、腸内環境を悪化させるため、アレルギーを引き起こしてしまいます。これらも併せて控えた方がよいでしょう。
【花粉症を悪化させる食べもの】
砂糖・小麦粉・乳製品が含まれる食べ物全般
- クッキー・ケーキ・プリン・アイスクリームなどの洋菓子
- チョコレート菓子(カカオ成分より砂糖が多いもの)
- ファーストフード・スナック菓子などのジャンクフード
- コンビニ弁当やお惣菜などの加工食品
- ジュース・清涼飲料水
- うどん・そうめん・ラーメン・パスタなどの小麦粉を使った麺類
- パン・ピザ・中華まんなどのパン類
- グラタン・市販のカレールー・市販のシチューの素
- フライ・天ぷらなどの揚げもの
上記以外では、アルコールにも注意が必要です。
花粉症に効く食べものとは?
花粉症に効果がある成分・食べものは?
花粉症(アレルギー)を抑えるためには、腸内環境を整える必要があります。
腸内環境を整える働きをする成分は「乳酸菌」や「食物繊維」です。
また、「ビタミンD」は、花粉症をはじめとする異常な免疫反応を調整する働きをもっているため、アレルギーがある方は積極的に摂りたい成分です。
【花粉症に効く食べ物】
- ぬか漬け・味噌などの発酵食品(乳酸菌が豊富)
- ごぼう・キャベツ・わかめ・ひじき・玄米・りんごなど(食物繊維が豊富)
- キクラゲ・干し椎茸・サーモン・さんま・しらす・鶏卵など(ビタミンDが豊富)
ヨーグルトは花粉症に効くの?
「花粉症を改善するためにヨーグルトを食べる」という行為は、いわゆる民間療法に分類されます。
厚生労働省の調査によると、民間療法である「ヨーグルト・乳酸菌剤によるアレルギーへの効果は30%以下」とされています。
使用頻度が増加しているヨーグルト、乳酸菌剤ですが、一般医療機関を受診しているアレルギー性鼻炎患者さんの調査では、効果ありと判断されている方は30%以下です。
引用:厚生労働省「花粉症の民間療法について」https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/okamoto.html
つまり、ヨーグルトは花粉症のすべての人に100%効くとは言えません。
高い効果を実感できている人もいれば、症状がやや緩和されただけの人、まったく効果を感じられない人もいらっしゃるということになります。
そして、前章で解説したとおり、乳製品には「カゼイン」が含まれます。カゼインによりアレルギー反応が強く引き起こしてしまう方にとっては、ヨーグルトは控えたほうがよいでしょう。
カゼインを摂っても腸内環境が乱れず、特に不調がない方は、ヨーグルトが花粉症に効く可能性が高いです。
ヨーグルトの乳酸菌にはさまざまな種類があるため、自分の腸内環境にあうヨーグルトを見つけることがポイントになります。
ちなみに、わたしの場合、ヨーグルトは花粉症に効きませんでした……。
よく推奨されている「毎日続けて食べる」「花粉症シーズンに入る前から食べる」「自分にあった乳酸菌のヨーグルトをとる」といったことを、すべて試しましたが、花粉症が軽減されるという実感は残念ながらありませんでした。
コーヒーのカフェインは花粉症に効くの?
コーヒーが花粉症に効果があるかどうかは、二極化しています。
両極の主張である、「コーヒーは花粉症に効果がある」「コーヒーは花粉症に効果なし」の理由を、それぞれ解説します。
【コーヒーが花粉症に効く理由】
・近年では、コーヒーなどに含まれるカフェインは、アレルギー反応(過剰な免疫反応)を抑制する働きがあることが分かってきました。
・また、コーヒーに含まれる「クロロゲン酸」というポリフェノールの一種が、花粉症を引き起こすヒスタミンを抑える働き(くしゃみ・鼻水に対する効果)があるという研究論文もあります。
【コーヒーが花粉症を悪化させる理由】
・コーヒーに含まれるカフェインは、人によっては腸内環境を乱す要因になり、腸内環境の乱れは花粉症を引き起こす原因になります。
・人によっては、カフェインにより自律神経が乱れることがあり、自律神経の乱れは、「不眠」を引き起こします。睡眠不足は、花粉症が悪化する大きな要因です。
このように、コーヒーが花粉症に効くかどうかは人によって異なるため、二極化しているというわけです。
花粉症を悪化させる生活習慣とは?
最後に、花粉症を悪化させる習慣もご紹介します。
【花粉症を悪化させる生活習慣】
- 睡眠不足(免疫力低下・ホルモンバランスの乱れ)
- 不規則な生活(免疫力低下・自律神経の乱れ)
- 過食・偏食などの食生活の乱れ(免疫力低下・腸内環境の乱れ)
- 過剰なストレス(免疫力低下・自律神経の乱れ)
- 体を冷やす(免疫力低下)
- 喫煙(けむりが鼻の粘膜を刺激・呼吸器系の粘膜が弱くなる)
- 飲酒(アセドアルデヒドがヒスタミンの発生をうながす)
- 運動不足(抵抗力の低下、呼吸器系の粘膜が弱くなる)
これらの生活習慣が、花粉症の症状を悪化させることを覚えておきましょう。
まとめ
花粉症の悪化には、「砂糖」「小麦粉(グルテン)」「乳製品(カゼイン)」の摂取が関係しています。また、睡眠不足やストレス、運動不足なども花粉症の悪化につながります。
食事制限に関しては、一度にすべてを実行するのはむずかしい方も多いかと思いますので、無理なくできるところから、一つひとつ始めてみるのがよいでしょう。
「断つ」のがむずかしい場合には、「減らす」だけでも効果を実感できます。実際、わたしは完全な砂糖断ち&小麦粉断ちではなく、「ゆるい砂糖断ち」&「ゆるい小麦粉断ち」で、花粉症の症状がかなり軽減されました。
また、「十分な睡眠をとること」は、健康な生活の基盤となります。食事制限や禁煙・禁酒がどうしてもむずかしい方は、1日7〜8時間の十分な睡眠をとるところからはじめることをおすすめします。